Statue #2
~スタチュー(人間彫刻)パフォーマンスとは?~

「人間彫刻」パフォーマンスについてのエッセイ。
 第2回目は、現場で心掛けていることなど。

#1:白リーマンの場合。
#2:いままで、こんなことを。
#3:「静止」と「停止」のちがい。
#4:中村勘三郎さんとの出会い。
#5:スタチューの演技:「じらし」と「ガマン」。

(今後の掲載予定)
#6:スタチューの演技:演技の「引き出し」

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第2回・いままで、こんなことを。

僕は、今までスタチューでいろいろなお仕事をしてきました。その内容は、おおまかに
「目立つこと」
「人を集めること」
「ブランドのPRまたは商品訴求をすること」
のミックスということになります。

「目立つこと」と「人を集めること」は、前回のキーワード「フック」によって達成できます。しかし「PRまたは訴求」が、ちゃんとお客さんとの「コミュニケーション」になっているか? 僕はなるべく、「PRまたは訴求」だけのパフォーマンスにはならないように、気をつけてきました。宣伝でした/目立ったでしょ、というだけでは終わらせない。「ブランド」のカッコよさや、「モノ」の効能をカッコよいポージングでみせるだけではない。この商品が「どういう気持ちをもたらすか」を、無言のパントマイムを通して伝えたい。また、そのうしろには、多くの人たちの思いと時間が詰まっているという、「コト」を伝えたい。

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僕は、20代の時に住宅メーカー会社や照明器具の会社で、働いていました。個人や組織が考えたものが、流通や製造といった、とてもたくさんの人たちの協力と時間をかけてやっと社会に出ることを知っています。いま自分はパフォーマーなのですが、この仕事もその流れの端に加わっていることを忘れずにいたいですね。幸いにして、白リーマンの設定は「営業マン」なので、そのまんまなんですけどね。

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スタチューパフォーマンスで伝えられる「コト」は、もっといろいろあるはずです。無言なので、いろいろなニュアンスを使い分けられる。子どものモードから大人のモードまで、使い分けられる。自分の経験から引き出しにストックしてきた、手法に固執することなく、現場で柔軟に新しい何かを掴みたいです。一例では、、、これまでのスタチューの仕事でいちばん心に残っているのは、『公園にあたらしく設置される彫刻作品』です。白い布をかぶって台車で運ばれ、除幕式で現れました。そして、おもむろに動きだし、ウォーキングアクトで街を練り歩きました。。。最高の演出でした!しかし、おしむらくはせっかく「彫刻」として出現したのに、ヒトとバレてしまった事。除幕式、子供たちがヒモをひっぱったとき。僕にかけられた布が落ちてすぐ、

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「ヒトだーーー!」と、男の子の声。
僕の左手は、台車の取手をしっかり握ったまま。し、しまった・・・。ここで面白いのは、スタッフさん、つまり街の人たちとの共同のイタズラであったこと。私の正体がバレたことで「なーんだ・・」と白けたヒトはいなかったと思います(たぶん?)。見ているみなさんは、「白いヒト」ではなく、ご自分の街の人たちが(いい大人が)こういうイタズラをしかけたことを、白昼の通りで大らかに楽しんでおられました。鹿児島県の枕崎市でした。

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